【注意】胃がんは遺伝しない?医療情報サイトの記事に騙されないコツ

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【注意】胃がんは遺伝しない?医療情報サイトの記事に騙されないコツ


胃がんは遺伝しないって、どういうこと!?こんな話し聞いたことないんですけど…(汗)


ちょっと別な記事を書いていたところ、昨日は「山下弘子さんの訃報」があったりしたのでいろんなネットニュースを読んでいたのだけれど、途中で冒頭に書いたとおりの怪しい?記事を目にしたので、"注意喚起"を兼ねて、備忘録のつもりで書き記しておきます。



「胃がんは遺伝しない」まさかの記事が大手ニュースサイトに


「胃がんが遺伝しない」というまさかの話しが、大手のニュースサイト上に、【谷光利昭医師】胃がんに遺伝はなし 治癒の可能性が上昇も定期検査を忘れずに/教えてドクターQ&A/オピニオンD/デイリースポーツ onlineという記事で紹介されていたのです。


【Q】胃癌(がん)は遺伝するのでしょうか?父、母、祖父も胃癌で心配です。

【A】まず胃癌は遺伝しません。大腸癌の特殊なタイプのものは遺伝しますが、基本的に、癌の遺伝はありません。


「まず胃癌は遺伝しません。」と、胃がんは遺伝しないことがはっきりと明言されています。びっくりするほどの断言調でこのように語ったのは、この記事の書かれた"デイリースポーツHP"で医療コラム「町医者の独り言」を連載中の谷光利昭という医師のようです。兵庫県伊丹市で「たにみつ内科」を経営する"開業医"です。いわば「医療従事者」な訳ですが、"胃がんが遺伝しない"ということについての根拠が何ら示されていません


医療従事者の発言が記事にされる場合は、それについての根拠を示し記事が誤りでないことを明らかにする必要があります。


この点については、2016年秋頃からDeNAが運営していたキュレーションサイトで記事の誤りや著作権侵害を指摘する声が相次いだ「DeNA問題」が記憶に新しいところです。


がんセンターの主治医から「遺伝」と告げられた私の胃がん


私は2011年の暮れに「胃がん宣告」を受けました。調べたところ、私の体内にピロリ菌は発見されず、ピロリ菌が胃がんの原因でないことが判明しました。


さらに、私に発症した胃がんの原因について、がんセンターの主治医は次のように「遺伝である」との見解を示しました。なぜなら、私の父親が同じ胃がんでこの世を去ったからです。


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キミの胃がんはピロリ菌も見つからなかったし、遺伝的な要素が非常に高いね。

エッ!?そうだったんですか!!

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お父さんの場合は「下部の胃がん」、キミの場合は「上部に出来た胃がん」という違いはあるけど。

ただし、それは遺伝以前の問題やな。お父さんの時代と違って、「食生活の欧米化」が一段と進んでいる影響も大きいんだよ。

...。


「胃がんは遺伝する」ことを立証する統計データ


私が胃がんの情報を調べる際にいつも参考にしている書籍「胃ガンのすべてがわかる本」では、"胃がんと遺伝的要因の関連性"について次のように述べられています。



胃ガンと遺伝的要因の関連性を立証するには、統計的に信頼できるデータが必要となります。そのような統計の一例として、順天堂大学医学部が行った次のような調査結果があります。

調査では、関東地方にあるいくつかの病院から約700人の胃ガン患者のデータを集め、それらを、40歳未満、40~49歳、50~59歳、60歳以上の4つの年齢層に分けました。

次に、それぞれの年齢層で家族に胃ガンを発症した人がいるかどうか、本人のガンが進行性の危険なものかどうか、などの統計をとりました。

その結果、家族に胃ガン患者がいる40歳未満の若い患者グループでは、本人のガンが進行性である確率は、家族に胃ガン患者がいない場合の実に9倍にものぼることが明らかになりました。

つまりこのデータは、若い世代に進行性の胃ガンを生じさせるような遺伝的要因が存在することを、強く示しています。ただし、それがどの遺伝子のどんな変異かはわかっていません。

これまでにも胃ガンの発症に関わる遺伝子はいくつも発見されています。


引用:「胃ガンのすべてがわかる本(学習研究社 2005/06)」矢沢サイエンスオフィス 編、p32~p33 胃ガンの原因と予防についての疑問 Q10 どんな人が胃ガンになりやすいのか?


以上の記述や、がんセンターの主治医による発言からも、「胃がんは遺伝する」ことは明らかです。

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問題視される医療情報サイトの過剰表現や記事の誤り


昔からもともと、"胃がんは遺伝する"という認識が我々にとって常識であるはずですが、今回の医療従事者による"謎の発言"は何を意味しているのでしょうか?


近年では、記事にインパクトをつける目的で"過剰な表現"を使ったりすることが問題視されています。また、悪質な医療サイトを取り締まるための「ネットパトロール」も厚生労働省によって新設されました。


 関連記事  厚生労働省【医療機関ネットパトロール】でウェブ広告規制を開始|うそや大げさなサイトの放置はダメ!誰でも通報できる - ゆうらり Happy Smile


今回の記事はたまたま、身体に直接的な影響を及ぼすような情報ではありませんでしたが、これがもし具体的ながんの治療法に関するものだったらどうなるのでしょうか?


大手のニュースサイトは非常に多くの人が閲覧しています。よって、誤った記事を参考にしてしまい、治るためのがん治療を受ける機会を逃したり、経済的な損失を負ってしまったりしてもおかしくはないのです。


「間違ったがん情報」に惑わされないコツは?


では、このような"間違ったがん情報"に遭遇した場合、惑わされないようにするためにはどうすれば良いのでしょうか?


これは非常に難しい問題です。その記事が、大手のニュースサイトによるものであれば尚更のことです。我々は、サイトの"ブランディング"というものに左右されてしまうからです。


しかし、大手のサイトだからといっても、実際のライティングは何ら医療知識がないアルバイトの手によるものが多く、「DeNA問題」の教訓も生かされずにいるようです。内容の真偽について、未だにチェックが疎かにされている現実があるのです。


そんな状況の中で最低限、私が言えることとしては、ネットの医療情報などで名前を聞いたことがないような一医師の話しを見かけたらまず信用しないこと。注目を集めるためか、大げさな表現や奇抜なことを言ったり、書いたりしていることが多いからです。都合が悪くなれば、いとも容易に記事を削除すことさえ出来てしまうのです。



一人の町医者レベルの人間が、大手のサイトを使って「がん」という大それたことについてウンチクを語る資格は無いものと私は考えています。


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