「この相続人は死んだことに」司法書士史上、最大の凶悪事件~第8章

2019年03月20日
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事件ファイル

【登場人物】

①司法書士Q→6歳上の、身内の兄。私が転職して約3年後に重大犯罪を犯す。

司法書士で業務禁止の懲戒処分になると同時に、東京法務局の刑事告発により執行猶予付きの有罪判決が下される。

しかし、執行猶予期間中に無許可の測量会社を設立。

さらに、土地家屋調査士の名義借りを受け、無資格業務を長年行なった疑いで現在、法務省と東京法務局が合同調査に着手。この件で、警視庁にも情報提供がされる。

②私(M)→この当時はまだ20代前半。子供の頃、DVを受けた兄に再び関わったことで人生が転落。

この頃から、プライベートがまったくなくなる仕事漬けの日々が始まる。

その結果、十数年後にほぼ末期の胃がんを宣告される。

こんにちは。ブロガーのMです。この「司法書士~事件ファイル」を立て続けに更新しておりますが、その理由は、自分の余命が残りわずかなためです。がんの情報をお求めの方や興味がない方にとっては苦痛かと存じますが、何卒ご理解のほどを(o*。_。)oペコッ

消費者金融の融資と同時に、相続~根抵当権設定登記を申請した司法書士Q。しかし、これまで悪行を繰り返してきた彼に対し、天は「因果応報」を与えたのです。

提出した戸籍謄本に不備があったため、管轄である東京法務局福生出張所より補正の連絡がありました。

▼相続登記申請時の間違った相続関係

[実録] 司法書士の事件簿~私が見た戸籍偽造の真相⑩ - 因果応報

内容としては、被相続人が死亡したあとにいったん法定相続した妻(相続の後、約1年後に死亡)に関する出生当時までの除籍謄本を補完せよ、というもの。

法務局の補正期間は短いため、悠長に郵送で戸籍を取り寄せている余裕はありません。司法書士Qは、本籍地となる東北地方へ飛び、大急ぎで戸籍を取り集めました。

その結果、被相続人の妻には過去に結婚歴があることが分かりました。さらに、運の悪いことに、前婚のときの子がたくさんいたのです。前婚のときの子は、すべてが不動産の法定相続人となります。

戸籍をぜんぶ集めた結果、実際の相続関係は次のとおりであることが判明しました。

▼実際の相続関係

[実録] 司法書士の事件簿~私が見た戸籍偽造の真相⑩ - 因果応報

新たに判明した法定相続人たち。当然、遺産分割協議の当事者にも含まれてません。このままでは、遺産分割が無効となり、申請した相続登記が却下されてしまいます。

もし相続登記が却下されれば、それを前提とした根抵当権設定登記も却下となります。そうなると、消費者金融の融資は無担保となってしまい、司法書士Qに巨額な損害賠償が課されるのは明白です。

よって、今回の問題をおさめるには、司法書士Qが新たに見つかった相続人に事情を説明した上で遺産分割協議書に署名・押印させる必要があります。

司法書士Qは、取得した戸籍謄本を法務局に持参して「これから急いで遺産分割協議書を取り付けなければならない」と事情を説明。

登記官に対し、「日数的に補正期間中に間に合わないかも知れないが、何とかして欲しい」と頭を下げてお願いしたのです。

当時はまだ、登記簿も「手書き」の法務局が多い時代。今と違い、何かと緩やかで融通が利いたのです。福生法務局の登記官はこころよく了承してくれたそうです。

あまり猶予のない司法書士Qは、急いで相続人達に会いに行きました。しかし、ほとんどの相続人は東北地方や北海道に居住しており、何日も泊まりがけで探す手間となりました。

しかし、そんな司法書士Qの苦労も虚しく、天は彼のことを決して許しはしませんでした。

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相続人に一人ずつ会い、「ハンコ代」を包みながら不動産を放棄してもらうための遺産分割協議書を取り付け、残り一人の段階にまで来ていました。

ところが、札幌にある最後の一人の自宅に向かうと不在。窓ガラスが割れ、ポストも郵便物の山。窓から覗いた家の中は、家具がそのまま放置された状態となっていました。

近所の人に聞いた話しでは、ここ数年は行方不明のままで、生きているかも分からない状態とのこと。遺産分割協議書を取り付けるのは不可能だったのです。

法定相続人の1人が行方不明者だった

ちなみに、この辺の事情は、他の相続人どころか融資を申し込んだ債務者本人も知っていたのです。

債務者本人が単独で相続できないと知りながら融資を申し込んだところ、運良く話しが通ってしまったのです。司法書士Qの見逃しによって。

通常であればもう、これで司法書士はお終いです。唯一の取引先である消費者金融との取引は出来なくなり、損害賠償責任を負うことになります。

さらには、債務者にも融資金の一括返済が迫られ、挙げ句の果てには司法書士Qは懲戒処分を受けることになるはずです。

これが、以前の記事でも書いた「相続と決済は同時にやってはならない」という理由なのです。

相続登記だけであれば後から何とでも修正が可能です。しかし、いったんお金が動いてしまうと一切やり直しは出来ないのです。

司法書士Qは、「廃業」などという考えは毛頭からアタマの中に存在しませんでした。常人ならば到底考えず、決してやってはならないことを画策したのです。

「見つからなかった相続人は、死んだことにしてしまおう」

ここから、当時では「司法書士史上、最大の凶悪事件」と取り沙汰された犯罪へと手を染めていくことになりました。

結果的に、彼は逮捕され、刑に服することになりました。

ちなみに現在、彼はこのときの事件についてまったく反省していません。戸籍のチェックを見過ごしたことさえ他の人のせいにする始末です。

そんな彼には間もなく、「第二の天罰」が下ることになっています。

次回からは、司法書士Qが犯罪を実行する過程で、私が知っていることを書いていくことになります。

海野禎子 (著), 東京リーガルマインド LEC総合研究所 (著)
内容紹介
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Posted by M
FC2ブロガー/ファッション研究家/企業家/投資家/不動産コンサルタント/会社経営/将棋六段/おうちごはん男子部/料理を悪戦苦闘修行中/ヘッドスパとスイーツをこよなく愛する46歳/2011年38歳の若さでほぼ末期の胃がん宣告/奇跡的に生還!/人生なんて気持ち次第!!きっとなんくるないさ~
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