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新潟県 中子の桜©Koichi_Hayakawa(Licensed under CC BY 4.0

胃がん術後の抗がん剤治療はやるべきか?やらないか?体験談のまとめ

2019年07月06日
胃がんブログ

抗がん剤 TS-1 ティーエスワン

胃がん手術後の治療に、補助的化学療法というものがあります。いわゆる抗がん剤治療のことですね。よく、「がん再発予防のおまじない」などとも言われますが、あくまでこれは文字通り“補助的”な意味合いでの抗がん剤治療になるわけです。

胃がんと診断された時の病状にも左右されるかと思いますが、医師から術後の抗がん剤治療を勧められても、それをためらったり、躊躇する患者さんは非常に多くいらっしゃるそうです。

抗がん剤というと、「脱毛」や「吐き気」、「爪が剥がれる」といった怖い『副作用』のイメージがつきまといます。こうしたマイナスイメージがあるので、躊躇するのは仕方ないと言えます。

しかし、術後の抗がん剤治療をするかしないか。それは、「再発」との関係もよく考えたうえで、後々になって後悔しないように選択する必要があります。

ですが、「おまじない」というだけあり、最終的に甲乙がハッキリとしないまま判断を迫られることになるのです。したがって、どのように選択すべきか非常に悩ましいところです。

結局、術後の抗がん剤はするべきか、しないべきか。今回は、胃がんの治療にあたり、実際に抗がん剤治療を行なった経験者という立場から、ボクの所感を述べておこうと思います。

ボクの行なった抗がん剤治療のあらまし

本題に入る前に、まずはボクの行なった抗がん剤治療のあらましをざっと振り返ってみます。

ボクの場合、胃がんの発覚した時は、少なくともステージ3B以上に病期が進行していて、リンパ節にも転移が見られました。正式な病名は「多発性高度リンパ節転移胃癌」。胃がんの中でも相当重い部類に属すると言われています。

すでに標準治療が行えない段階でしたから、その当時JCOG(日本臨床腫瘍研究グループ)でおこなわれていた臨床試験「高度リンパ節転移を伴う進行胃癌に対する術前 Docetaxel + CDDP + S-1 の第Ⅱ相試験」に参加したんです。

ボクの胃がん治療は、術前・術後の両面にわたり抗がん剤が用いられました。

抗がん剤のスケジュール票

1.術前の抗がん剤治療

  • ドセタキセル
  • シスプラチン
  • TS-1ティーエスワン

2.術後の抗がん剤治療

  • TS-1

このうち、1については、がん細胞を可能な限り縮小させることで手術適応な状態にもっていこうとするのがその狙い。術後に行なう補助的な抗がん剤とは違い、ボクにとっては必須だったわけです。

今回ここでお話しするのは、2にあたる術後の補助的抗がん剤治療

1については、「胃がんHistory」のほうをお読み頂けると幸いです。

抗がん剤の主作用・副作用とは?

ちなみに、なぜボクがこの記事を書こうと思ったのかというと、『「怖い」「苦しい」? 抗がん剤にまつわる誤解を考える』という興味深い記事を読んだことがきっかけでした。抗がん剤の主作用・副作用として次のように説明されています。

化学療法(殺細胞性抗がん剤)

主作用:活発に増殖するがん細胞の増殖メカニズムに作用して増殖を止める。増殖が活発な細胞ほど傷害作用を期待できる。

副作用:普段の生命維持活動のために増殖している細胞にもダメージがおよぶ。例えば骨髄細胞(白血球減少、貧血)、毛母細胞(脱毛)、腸管粘膜・上皮細胞(粘膜炎、下痢など)

分子標的治療薬

主作用:がん細胞だけが特異的に持っている増殖メカニズムを制御している分子機構に作用して、がんの増殖を止める。

副作用:がんの細胞以外に標的分子を持っている細胞がある場合に、特徴的な傷害が起こったりアレルギーのような反応が起こったりする(間質性肺炎、皮膚障害、心機能障害、インフュージョンリアクション:輸注反応=アレルギーのような過敏性反応――など)

抗がん剤は人を殺すための化学兵器から生まれた「劇薬」

この記事では、抗がん剤の効能を主作用と表現しますが、ボクはそもそも主作用・副作用と呼ぶのにいささかの疑念を感じているうちの1人です。

なぜなら、抗がん剤の起源はというと、それは第一次大戦でドイツ軍が戦争で使用したマスタードガス抗がん剤は、人を殺すために開発された化学兵器から生まれたんです。これについては以前の記事でも触れたことがありました。

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エッ?抗がん剤は人を殺傷する化学兵器だったの?胃ガン術前化学療法

こんにちは。胃がんブログの管理人Mです。今回からは、ボクが胃ガンになって人生で初めて「抗がん剤」の治療を体験する話しをしていきます。決して脅かすわけではありませんが、ボクのように適当な心構えで臨むと後で痛い目に遭うかも知れませんので(汗)甘く見ちゃいけないよ~ということをぜひ知っておいてもらいたいです。抗がん剤と聞くと、あなたはどんなイメージが頭に思い浮かびますか?ボクの場合、真っ先に浮かんだのは...

抗がん剤は「劇薬です。がん細胞どころか、健全な細胞までみさかいなく死滅させます。これを医学上で例えると、がん細胞の破壊については主作用といい、健全な細胞の破壊については副作用という訳です。どうみても、用語の使い方がおかしいとは思いませんか?

抗がん剤治療は「副作用の軽減」や「リスク予測」が可能に

だからといって、現代のがん治療は抗がん剤を無視することが出来ないのも事実です。ボクの患った進行がんのケースでは、なおさらそう言えます。

抗がん剤に頼らなければ、おそらく今頃はこうやってブログを書いていることさえ出来なかったはずです。

先にも書いたように、抗がん剤は劇薬であることには変わりありません。しかし、現在では医学も進歩しています。抗がん剤のリスクや副作用についても、前もって予測したうえで軽減させることが可能になったのです。

実際、ボクの抗がん剤治療では臨床コーディネーターという人がいて、完全管理の下で行われました。毎回するオシッコまですべて採尿されました。

ですから、術後の抗がん剤治療であれば、それほど恐れを抱く必要もないように思います。

毛根など、弱い所への影響がどうしても出てしまうため、脱毛は避けられないようですが、吐き気などは吐き気止めの薬で調整できるようになっています。

ボクが抗がん剤によって経験した副作用は、脱毛下痢だけでした。

抗がん剤の副作用で脱毛後の写真

脱毛については、点滴による抗がん剤(ドセタキセルとシスプラチン)の副作用ですから、術後の抗がん剤(TS-1)だけだったらどうだったのか…。

髪の毛については、術後3ヶ月後くらいから生え始めました。個人差にもよりますが、TS-1だけだったらボクの場合は脱毛が起こらなかったかも知れません。

実際、抗がん剤は効果があるのか?ボクの「がん再発」について

おまじない」と言われる術後の抗がん剤治療ですが、本当に効果があるのでしょうか?あくまでボクの経験したうえでの感想ですが、これについては「わからない」というのが正直なところです。

ボクは、胃がんの術後6年半も経ってから再発しました。通常であれば、5年経過した段階で完治したと言われるわけですから不思議なものです。

以下、ボクのがん再発の流れを。

実は、胃がんの手術後に、リンパ節転移のがん細胞が見つかったそうです。それは、手術で取り切れなかったのか、見えないがん細胞の芽が後から見つかったのか。

医師から詳しいことは説明を受けていません。本人には伝えづらい内容なのか。むしろ、身内に伝えるべき話しかも知れません。しかし、途中から身内が非協力となり、病院に同行しなくなったため、詳細は不明のままです。

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すなわち、血液を通して他の臓器に目に見えないがん細胞が散らばり、長い期間にわたって潜伏。そして、それが今になって活発に動き出したのだろうということ。

その内のひとつが肝臓に見つかったがんだったのです。なお、リンパ節に残存するがん細胞との関連性については不明です。がん再発の告知を受けてから一度も病院に行けてないので調べる術がありません。

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まとめ/結局、術後の抗がん剤治療はやるべきか?

最後に、これまで書いてきたことのまとめとして結局、術後の抗がん剤治療はやるべきか?ということについて。

抗がん剤治療の経験者という立場でボクの自論を述べさせてもらうと、どちらにするか迷った時は、抗がん剤をやっておいたほうがいいと思います。

なぜなら、可能なことを全部やっておけば、仮に再発したとしても悔いは残らないからです。途中で辛かったらいつでも中止することも出来ますし…。

ボクの場合は、1年間の術後抗がん剤治療が臨床試験のレシピに含まれていましたから当たり前のように行ないました。

しかし、仮にもう一度おなじような状況で術後抗がん剤の選択肢に迫られたとしたら、ボクはやっぱりやる方を選ぶと思います。

これまで受けてきた抗がん剤治療の効果は果たしてどうだったのか?最終的に再発してしまった訳ですから、かなり疑わしい面はあります。

ただ、抗がん剤治療を行なったおかげで6年半もの間がん細胞がおとなしくしていて、こんなに長く生きられたのかも知れないのです。

結局、あとで後悔の残らないようにひとつひとつ治療を選択していくこと。医学的なこととは別に、「精神論」も大切なんじゃないかと考えています。

▼抗がん剤のおすすめ本

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